さかなきのこ

元きのこ研究者による、きのこ栽培の魅力発信ブログ

【雑記】圧力鍋でプラスチックシャーレを殺菌したら悲惨なことに…

どうも、もれ郎です。

 

ご家庭でつかえる実験器具と実験環境には、ちょっと注意しないといけないことがある。

今日はそんなことをご紹介いたします。

 

きのこ栽培において、培地の殺菌、菌床の殺菌など、高温高圧殺菌をする機会は多々あります。

 

企業や研究機関ではオートクレーブという機器や専用の釜を使うのですが、これが大きいし高い。自宅にこれらを導入するという発想はそもそもないので、私は殺菌に圧力鍋をつかっています。

 

 

また、菌株を分離したりするのに寒天プレートが必要になるのですが、私は寒天プレートをクリーンベンチではない開放系で調製する腕を持っていません。そう、私は不器用なのです。そこで私は、殺菌可能な耐熱のプラスチックシャーレに溶かした寒天培地を分注し、圧力鍋で高温高圧殺菌して寒天プレートを調製しています。

 

 

圧力鍋で高温高圧殺菌すると温度が急激に下がって陰圧になるらしく、プラスチックシャーレがやや凹みます。それでも、ガラスシャーレに比べると割れづらいし、軽いし、耐熱プラシャーレで特に問題ないと思っていました(実際問題なかった)。

 

ところで、私は不器用に加えずぼらです。どのくらいずぼらかというと、その辺に転がっていたシャーレのフタを植木鉢の受け皿に使ってしまう程度にはずぼらです。

 

今回、そのずぼらシャーレをつかって圧力鍋にかけたようです。やや着色してるなぁ、とは思ったのですが……その結果なんと……

溶けたプラスチックシャーレ

 

シャーレが溶けました。

 

こうやって写真で見ると白色アラゲキクラゲみたいできれいですね!

 

日光が当たって変性していたのでしょうか。見るも無残な姿です。

 

あと、ちょっと設定間違えて空焚きにもなってましたね。他の耐熱容器もちょっと溶けましたよ。いずれにしても、この程度の損害で済んでよかったです。

 

みなさんも、ご家庭の圧力鍋で高温高圧殺菌をする際は、空焚きや溶けちゃう容器の殺菌をしないよう、くれぐれも気をつけてくださいね。言いましたからね。

 

 

もれ郎