【道具紹介】きのこ菌株の取得に必要な道具をご紹介します。
どうも、元きのこ研究者のもれ郎です。
今日は、このブログで実践していきたいテーマである
『キノコを育てる』のに私が使用する道具の一部を紹介しようと思います。
いろいろな「育てる」
私はキノコの培養とか、栽培とか、育てる的なことを
このブログで紹介したいと思っています。
キノコを育てるといっても、最近はいろいろなものがあります。
食用きのこを収穫できるきのこ栽培キットとか、観賞用のきのこリウムとか。
こういった商品は『きのこ』を育てるという観点でみると大変素晴らしいですが、一方で『(生物としての)キノコの実体』を実感しづらいという側面もあります。
キノコは植物のような種を売っているわけではなく(便宜上、『種菌』と呼ばれるものは売っています)、1から成長を観察することはいろいろな都合上とても困難です。しかし、上記キットをつかってきのこを生やす上でも、キノコがどういった生態を持つ生物なのかを知っていることはきっと何かの役に立つと思うのです。
そこで、このブログでは、われわれがよく見る形の「きのこ」になる前の、生き物としての「キノコ」を育てることを紹介できればいいなと思っています。
今後紹介していくなかで、「きのこってカビの仲間でしょ」が「やっぱりキノコってカビの仲間じゃん!」になって、「きのこって儚い存在なんだなあ」と思っていただけるようになると嬉しいです。
で、どう育てるの
キノコを一から育てようとすると、『菌株』が必要になります。
菌株は、品種とほぼ同義でイメージしていただけるとわかりやすいでしょう。
育てると、だいたい同じ形質のものが得られる生物の集団。
キノコの場合、まったく同等の形質を持つ菌株を簡単に得たり増やすことができます。
その菌株を得る方法もいくつかあるのですが、まず最初にきのこから菌株を得る方法を紹介したいと思います(実践は次回)。
というわけで、以下がキノコを育て始めるために必要な道具です。
特に、最小限で抑えようとすれば以下があればなんとかなります。
●絶対いる
・圧力なべ
・寒天
・シャーレかフタ付きガラス容器(耐熱であることが前提)
・先のとがったピンセット
・火元(アルコールランプかガスバーナー)
●あると便利
・消毒用アルコール
・メス
・柄付き針(の、柄)
ちなみに、私はケチなので、こういう場合でも日常生活で普通に使えるもの以外は買い渋ります。アルコールランプと柄付き張りだけは用途が思いつきませんでしたが気合を入れて買いました。アルコールランプはサイフォン式コーヒーをやりたいと思っている人なんかには一石二鳥の良い買い物ですかね。柄付き針は頑張れば耳かきになるでしょう。
ちなみに、シャーレとかピンセットとか柄付き針の柄とか、ぜんぶネットで買えます。
これ以外にも今後必要になってくるものはあるのですが、それは追って紹介しましょう。とりあえずは、絶対に必要な5点があれば、きのこの菌株は取得できます。
さて、いよいよ次回はキノコの菌株を取得していきます。次はなるはやで更新したいものですが……。
あと、こんなテーマでブログを書くので、いつか種苗法という法律の話もしたいと思います。
もれ郎